マノメータは液注の高さの差から圧力差を求める装置で,本実験で使用するのは複数の圧力を同時に計測することができる多管式マノメータである.
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| 多管式マノメータ |
マノメータ内は下図のように管が接続されており,何も接続しない状態では全ての液面は大気に接した状態となる.したがって,管に何も接続しなければ,リザーバタンク内も含め全ての液面高さが同じになる.リザーバタンクを上下に移動させると,下の写真のようにマノメータ管内の液面もそれに応じて移動する.
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| マノメータ内における管の接続 | リザーバタンク移動に伴う水面の移動 |
管に異なる圧力が作用すれば液面高さも異なり,その高さの差から圧力差を計測することができる.(参考資料:流体力学第Iおよび演習A「静止流体の力学」)
使用するにあたり,マノメータを次のように調整する.
マノメータ管に埃が入るのを防ぐため,各管上部に粘着テープなどが貼られているので,それを取り除く.マノメータ管が塞がれていると大気圧とならない可能性があり,測定結果に影響するのでテープは必ず全て外すこと.
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| 防塵用テープ(粘着テープ)の除去 |
なお,実験終了後の作業でも説明されているように,実験終了後はテープを元の状態に戻しておく.
その測定原理からマノメータは水平に設置する必要がある.これにはマノメータ下部全面に2つある調整式の脚を利用する.この脚を回転させると,台が上下する.
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| マノメータ下部にある調整脚 |
マノメータを水平にするためには,風洞停止状態あるいはビニールチューブ未接続の状態において,マノメータ各管の液面の読みが一定となるように調整脚の高さを調整する.
ただし,後述する「測定時の注意点」で述べるように,マノメータ液面がマノメータの管壁に引っかかって動かない場合が生じるので,そのような場合はリザーバタンクを上下させる.
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| 各管の液面の読みが一定となるように高さを調整 |
風洞停止状態で液面高さが極端に上方あるいは下方にあると,風洞を稼働させて圧力変化が生じた場合に液面高さが読みとれない位置に来てしまうことになりかねない,そこで,液面位置が計測可能な範囲に収まるようにリザーバタンクの高さを調整する.
リザーバタンク側面あるネジを緩めると,リザーバタンクは取り付けてある垂直な棒に沿って移動させることができる.
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| リザーバタンク固定ネジ | リザーバタンクの移動 |
本風洞の場合,液面高さ位置の目盛りが50〜100に入るようにリザーバの位置を調整する.リザーバタンクをいくら動かしても液面高さが所定の位置に来ない場合は,マノメータ液が不足していると考えられるので担当者に連絡すること.
感度を上げるためにマノメータは角度を傾けることができるようになっている.マノメータ側面の固定ネジを緩めると,下の写真のようにマノメータはある範囲内で回転させることができる.
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| 回転固定ネジ | マノメータの傾斜 | |
仮に,マノメータの傾斜角をθとすると,圧力と液柱長さ h の関係は次のようになる.(h は「高さ」でないことに注意)

これを液注長さについて整理すると,

ここで,cosθは1より小さいから,同じ圧力でもその分 h が大きくなり,それだけマノメータの感度が高まったことになる.
本実験では計算を簡単にするため,下図での角度θが60°となるように設定する.
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| マノメータ設置角 |
ビニールチューブを接続する場合は,ビニールチューブの金属製接続部分をマノメータ管上部にあるコネクタにカチッと音がするまで差し込む.
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| ビニールチューブの接続 | |
逆に,ビニールチューブを外す場合,マノメータ管上部にあるコネクタを指で挟んでロックを解除し,ビニールチューブを引き抜く.
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| チューブの取り外し.黒いコネクタを挟んで引き抜く. |
計測を始める前に,実験で計測すると予想される圧力範囲を予め簡単にみておき,リザーバタンクの位置を調整しておく.
同じ圧力が作用しているにもかかわらず,下図のようにマノメータ液面位置が異なる場合がしばしば発生する.
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| マノメータ液面位置の不一致 |
これは,マノメータ液面の表面張力がマノメータ管内に付着した埃などの影響を受けてしまうためである.この問題を回避するため,下図のようにリザーバタンク位置を一旦上昇させて元に戻すという操作を行う.この操作により,マノメータ管壁面が濡れ,埃の影響をなくすことができる.
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| リザーバタンクを一旦上昇させる. |
ビニールチューブを接続する前に上記操作を行い,下の写真のように全ての液面が同じ位置にあることを確認しておく.
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| 高さが一致したマノメータ液面 |